MUKU-DATA  桜一枚板 天然乾燥材 プレナー仕上げ済

木は乾燥していないと材としての用途をなさないと思うが
この眠らせる時間の負担を誰が負うかそして管理するか・・は
例えば材木屋であったり、それを使って製作する家具・木工所であったり、
材として機能するまで時間が必要となる。
人工乾燥という短期間で乾燥させる事も可能ではあるし、高周波プレスで部分的に水分を抜き取る事もできるが、そうした工程には当然コストが発生する。
天然乾燥の時間に対しては直接的な支払いが発生しないので、時間のコストは上乗せし辛いのだが、木を乾燥させ癖を出し切るには自然のままでの
天然乾燥がもっとも良い事だと思っている。
業界では長く保管されて古い木であればあるほど価値があると言われるのは
この天然乾燥期間、時間の価値をプロは評価してるとも言える。
そしてなるべく乾いている材を販売する事は生木から使える材へと育てる
材木屋の責任でもあろう。
生材は生、乾いていない、それでも良ければこの単価でいいですよって事になる。
当たり前過ぎる事なので普段はそんな事は話してはいないが
ふと今朝この桜を書く際に、もしかしてその事が分かならい人たちもいるのかもしれないと思い書いている。

この桜は弊社着て3年経過した。
3年寝かせて完全に乾いた訳でもないだろうが、絶対湿度が新潟県は高めなので
もうこれ以上寝かせていても天然乾燥は進まない。
一度、表面を削ることでまた材面は少し乾燥して材が少し動く事がある。
それから販売までの時間に材の癖を出して、再度プレナー掛けを行いサンダー仕上げして一枚板天板として出荷している。

写真を見ると分かる通り、桜は乾燥過程で捻じれる事が多い。
木表は平面出しを終えているが、木裏を見ると対角線上に鉋の掛かっていない
粗木のままの部分が分かるかと思うがこれが対角線上に捩れてしまった木で
全てを平らにしてしまうと厚みがなくなるのでこのままで止めている。
また辺材付近からの割れが生じているかと思うがこれも旋回木の特徴と言える。
国産の桜もそうだし、同種のアメリカンブラックチェリーも
どちらかというとネジレ易い木の部類かと思う。

3年経過して、お久しぶり、こんにちはって感じで
素敵な顔を出してくれた桜かと思う。





桜 一枚板 天然乾燥材 プレナー済
左:SIZE 2100 510-540-580 t48mm






桜 一枚板 天然乾燥材 プレナー済
右:SIZE 2150 510-540-590 t48mm